マットレスはかなり分厚いため、折りたたんでも収納場所に困りますよね。
そんなときは圧縮袋を使うとコンパクトにまとまるので、場所が足りないときはとても便利です。
しかし高反発マットレスに対しては、使わない方が良いです。
なぜなら圧力や内部に残った湿気・雑菌が、マットレスへのダメージとなる可能性があるからです。
種類ごとになぜ圧縮しない方が良いのか、しても良いマットレスとはどんなものか。
そして圧縮しないですむ収納方法の一例についてご紹介しますね。
高反発マットレスは圧縮袋に入れない方が良い
圧縮袋に入れると、一体どんなことが起きるのでしょうか。
よく流通している次の4つのマットレスについてご説明しましょう。
- ウレタンフォーム
- エア系
- スプリングマットレス
- ラテックス(番外編)
1.ウレタンフォーム
ウレタンフォームは、最も一般的な高反発マットレスの素材です。
一度圧縮したまま長期間置くと元の弾力性を取り戻すのが難しいです。
そのためせっかく気に入って購入した寝心地が、台無しになる可能性が。
「たしかに低反発はダメだけど、高反発なら圧縮しても大丈夫なのでは?」という意見もあります。
しかし素材はどちらも同じウレタンフォームですので、どちらにしても良くありません。
2.エア系
エア系のマットレスは合成樹脂でできています。そもそも他の素材に比べてへたりやすい性質があります。
普通に寝ただけでも、重さがかかりやすいお尻部分が変形しやすいです。
ましてや長期間に渡って圧縮袋で必要以上に力を加え続けるのは、危険と言えるでしょう。
3.スプリングマットレス
スプリングマットレスとは、内部にコイルが使われたものです。
一見圧縮できなさそうですが、搬入される時には圧縮袋に入っていることもあります。
ただしこの場合は工場で圧縮しています。
普通の家庭では、そもそも圧縮すること自体がなかなか難しいでしょう。
圧縮袋の説明書きにも、ワイヤー入りの敷布団には使わない方が良いとはっきり書かれていることがあります。
番外編.ラテックス
天然ゴムの素材であるラテックスは正反発と呼ばれ、高反発と低反発の中間くらいの弾力性があります。
圧縮袋に入れて取り出すと寝心地が悪くなる可能性が高いため、基本的には避けた方が良いです。
長期間の保存ではなく、例えば郵送のためなどの短い間なら圧縮袋に入れることはできます。
ただし郵送が到着したら、送り先でなるべく早く元に戻してもらうことが弾力を保たせるポイントです。
高反発マットレスを無理に圧縮した場合のダメージとは
一般家庭で高反発マットレスの圧縮をおこなった場合、どんなに頑張っても完全には空気が抜けません。
搬入されるときはプロが工場で行うため良いですが、一般家庭ではなかなか同じようにいかないのです。
圧縮袋の中に湿気や雑菌が残ったままになり、長期間置くとカビが生える原因になります。
これが原因で万が一変形したり寝心地が悪化した場合でも、通常の使い方とは言えないためメーカーから保証を受けるのは難しいでしょう。
圧縮袋に入れて良いマットレスとは?
日本に昔からあるような綿の敷布団は、比較的問題ないとされます。
それでもやはりギリギリまで空気を抜いて圧縮し、長期間保存すると寝心地が悪くなります。
ちなみに羽毛布団も毛が潰れてフワフワ感がなくなるため、圧縮しない方が良いです。
綿素材の掛け布団や敷布団、毛布、ポリエステルのまくら、シーツやカバーなどは圧縮しても問題ありません。
圧縮袋に入れない場合の収納方法とは
基本的には二つ折りか三つ折りのまま、湿気の少ない押入れなどに収納しましょう。
どうしても入らない場合、例えば次のような方法を試してみてはいかがでしょうか。
- 折りたたんで押入れに立て、突っ張り棒で支えて収納する。
- マットレスにマルチカバーなどをかけてソファーのかわりにする。
- 床に敷いて子どもの遊び場にする。
- 畳んで床に置いておく。
マットレスは横向きに収納しようとすると幅を取りますが、立てると意外に入りやすいことも。
そのままにすると倒れてくるので、突っ張り棒などを入れて支えましょう。
それでも収納スペースに収まらないなら、収納しないという方法もあります。
例えばマットレスにカバーをかけてソファーとして使う。敷いたままにして、ふかふかのスペースを作るなどです。
最終手段は、畳んだままベッドの足元などに置いておくことです。
まとめ:高反発マットレスを圧縮袋に入れると寝心地が悪化するかも
高反発マットレスは圧縮袋に入れて長期間保存すると、元の反発力を失います。
さらに内部に湿気や雑菌などが残るため「取り出してみたらカビが生えてる……」なんてことにも。できればやめておきましょう。
しかし例えば郵送できる大きさの関係などで、どうしても圧縮したい場合もありますよね。
絶対にダメというわけではありませんが、圧縮袋を使って劣化した場合には、メーカーの保証は受けられません。
あくまで自己責任ということになりますね。